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FUTABA AI LAB
製造・卸 受注入力 更新 2026-11-01 / 読む時間 約11分

FAXの注文書を、AIで読み取って受注表に入力する手順

FAXで届く注文書を、手で受注表に打ち直している会社向けに、AIで読み取って表にし、人が確認して登録するまでの手順をまとめます。

この記事で分かること

  • AIに任せる部分と、人が確認する部分の分け方
  • 読み取りの精度を上げる、注文書の渡し方
  • いま使っている表計算や kintone へのつなぎ方

FAXで届く注文書を、受注表や販売管理のシステムに打ち直している会社は、まだ多くあります。1枚あたりは数分でも、毎日続くと、担当者の時間の大きな部分を占めます。打ち間違いを防ぐための見直しにも、時間がかかります。

この入力作業は、AIに「読み取って表にする」ところまでを任せ、人は「確かめて登録する」ことに集中する形にすると、軽くできます。この記事では、そのための分け方と手順をまとめます。

まず、どこまでAIに任せるかを決める

最初に決めるのは、AIに任せる部分と、人が判断する部分の線引きです。すべてをAIに任せようとすると、間違いが出たときに誰も気づけません。

AIに任せること

  • 注文書に書いてある文字を読み取る(品番・品名・数量・納期・届け先など)
  • 読み取った内容を、受注表と同じ列の順に並べる
  • 読めなかった所や、あいまいな所に印をつける

人が判断すること

  • 読み取った数量・納期が、元のFAXと合っているかの確認
  • 単価や値引き、取引条件の当てはめ
  • 在庫や納期に無理がないかの判断と、取引先への連絡

単価や取引条件は、注文書に書かれていないことも多く、会社ごとの決まりで判断します。ここをAIに推測させると、もっともらしい間違いが混じります。「書いてあることを読む」のはAI、「会社として決める」のは人、と分けておくと、確認の範囲がはっきりします。

手順

  1. FAXを画像かPDFにする 複合機のスキャン機能で、FAXをPDFにしてフォルダに保存します。紙で受け取っている場合は、スマートフォンで真上から撮っても読み取れます。複合機に「受信したFAXをPDFでフォルダに送る」設定があれば、紙に出さずに済みます。ファイル名は「受信日_取引先名」のようにそろえておくと、あとで探しやすくなります。
  2. AIに読み取らせて、表の形で出させる PDFをAIに渡し、受注表と同じ列の順に並べるよう指示します。毎回同じ指示を使えるよう、文面を決めておきます。
  3. 担当者が確認して、受注表に登録する AIが出した表と元のFAXを並べて見比べ、確認が済んだものだけを受注表に貼り付けます。

指示文は、たとえば次のようにします。

添付した注文書を読み取り、次の列の表にしてください。
列:注文日/取引先名/品番/品名/数量/単位/納期/備考

決まり:
・注文書に書いてあることだけを書き、推測で埋めないでください
・読めない文字や、どちらとも取れる所は、値の前に「?」をつけてください
・1行に1品目にしてください

「推測で埋めない」「読めない所に印をつける」の2つを入れておくのが大切です。AIは、空欄をそれらしい値で埋めようとすることがあるためです。

確認のときは、次の順に見ると漏れが減ります。

  • 「?」のついた所を、元のFAXで確かめる
  • 数量と単位(個・箱・ケースなど)が合っているか
  • 納期の日付と、年をまたぐ注文の年
  • 品番の似た文字(0とO、1とI、5とSなど)
  • 品目の数が、元のFAXの行数と同じか

AIの読み取りは間違えることがあります。数量と納期は、必ず人が元のFAXと見比べてから登録してください。

読み取りの精度を上げる、注文書の渡し方

読み取りの正確さは、AIの性能よりも、渡す画像の状態で変わります。

  • 傾きや影がないように、まっすぐ取り込む
  • 解像度を上げすぎず、文字がくっきり読める程度にする(複合機なら300dpi程度)
  • 1つのファイルに1枚の注文書にする
  • 手書きの追記がある場合は、その所を指示文で伝える(「右下の手書きの数字は数量の訂正です」など)

取引先ごとに書式が決まっているなら、よく注文をいただく取引先から順に試します。同じ書式で何枚か続けると、間違えやすい所の傾向がつかめます。

いま使っている表計算や kintone へのつなぎ方

最初は、AIが出した表を、いまの受注表にコピーして貼り付けるだけで十分です。新しいシステムを入れる必要はありません。

  • Excel・Googleスプレッドシート:列の順を受注表と同じにしておけば、そのまま貼り付けられます
  • kintone:AIにCSVの形で出させ、kintone の「ファイルから読み込む」で取り込みます。列名をアプリの項目名にそろえておくと、取り込みのときの割り当てが楽になります

慣れてきたら、「フォルダにPDFが入ったら、自動でAIに読ませて表に足す」ような仕組みも作れます。ただ、最初から自動にするより、手で回して間違えやすい所を知ってからのほうが、確認の手順を決めやすくなります。

よくある失敗

  • 確認を省いてしまう しばらく正しく読めていると、確認がおろそかになりがちです。確認する所(数量・納期・「?」の所)を決めて、毎回そこだけは見る形にします
  • 指示文が人によって違う 担当者ごとに指示の書き方が違うと、出てくる表の形もばらつきます。指示文は1つに決めて、共有のメモに置いておきます
  • 単価までAIに入れさせる 注文書にない単価をAIに埋めさせると、取引先ごとの条件が反映されません。単価は受注表やシステムの側で当てはめます
  • 個人向けのAIサービスに入れてしまう 取引先名や注文内容は、会社の大事な情報です。入力した内容が学習に使われない、法人向けのプランや設定で使います

FAXの入力は、AIに任せる部分と人が見る部分を分けやすく、はじめてのAI化に向いている業務です。まずは1つの取引先の注文書から試してみてください。

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